二王子岳 三光沢 沢遡行 個人山行・・・・ハズレの1本

GPS LOG・・・あら?山頂へ? (大きいサイズ有) 入渓地点 
   
 滝というより、大岩 おっと〜ヌメるなぁ 
   
 そっちじゃないよ〜  登攀意欲は湧かないけれど、まぁキレイなことはキレイ
   
 さあ、Konchang GO〜  何だろうか?この二本スプレー。最近の様な感じ。
   
 これも、何でもない階段状の小滝 これも、亦、同じ 
   
基本、滝というより、殆ど簡単なチョックストーン  水が源頭の雰囲気に・・・
   
 藪だぁ・・・これ以降ドンドン藪はキツくなる  予定外に山頂に抜けた 予定より標高で100m程上に抜けた
   


遡行日 平成23年9月11日(日)
天 候  晴
気 温  06:00〜16:00 23.7℃〜32.2℃
気象データ 新潟市新潟

装備
沢シューズ、スパッツ、ヘルメット、手袋、ロープ、ハンマー、ピトン、スリング類、カラビナ、確保器、エイト環
参加者
DAE(坂場)さん、新井田君、Konchang(小国山岳会)、LTQ Konchang以外は下越山岳会



06:55 スキー場(330m)
07:28 入渓(475m)
12:00 水量が減り、藪っぽいツメの雰囲気(1,209m)
12:30 いよいよ、濃い笹藪に入る(1,320m)
12:53 なんと?二王子岳山頂小屋の真下に出た。(1,420m) 
14:00 下山
15:14 一王子避難小屋前(725m)
16:05 二王子神社(300m)


概要
NINOXスキー場の下の三光集落を流れる三光川の水は、川を下り程なく菅谷地区の麓付近で坂井川と合流し
間もなく姫田川に合わさり、国道7号線の加治川大橋のわずか上流部で加治川とその流れを同じくする。
その、上流部にあたるのが、三光沢である。

スキー場の南側を流れる沢を、南東側へ向かい最後は琵琶池〜三王子付近に抜けよう。という計画である。
しかし、この沢は遡行記録、遡行のハナシというのは、トンと聞かない。
こういう、沢は、簡単で沢登りとしての遡行対象にならない沢。または、直登が困難で巻きバッカリで面白くない沢。
のどちらか?という感じの事が多いと思う。

近場の例で、後者は焼峰の焼峰沢がそうだ。深い釜を持ち落ち口に泳いでアプローチするが、僅か2m程の滝であっても
ツルツルでタダの一手を掛けることもできない。水深があるので手掛かり、足掛かりがないので、どうにもならない。
そのため、巻かざるを得ない。そんなのが連続するので、沢の遡行としての面白味としては、イマイチ。

前者は、一応、遡行ルートとして認知されているルートに出かけていたので幸いこれまでに余り出くわしたことがない。
コースリーダーのDAEさんの地元とすれば、遡行してみないことには判らん。ということで遡行してみることに。


記録

スキー場の中の轍を辿り、入渓地点。入渓地点は明るくキラキラした感じのキレイな渓。
入渓地点で直ぐにワサビ沢との出合いになるのだが、判然としなかった。多分、水量が少なく藪に覆われていたためと思う。
歩き始めて直ぐにギョっとする。沢の石の表面の殆どがヌメル茶色の水コケが付いている。
ボクが今回履いている沢靴はラバーソール(アクアステルス)なのだが、ラバーソールの沢靴と一番相性の悪いのが、このヌメる茶色の水苔。

590m付近で小中入沢が左手から入る。これを送り先に進む。
転ぶ。バランスを崩す。仕方ないのでバランスをとりながら、小股でチョコチョコ進む。蹴り足厳禁。
小股スリ足で泥棒みたいな変な歩き方となる。

もっとも、ボクも、泥棒が歩いている様子を見たことがあるワケではないが・・・
他のメンバーはフェルトを使っているので、滑るには滑るだろうが、まあボクの様な泥棒歩きになっていないようなので
やはりこの手の茶色いヌメる水苔には、フェルトとか、昔からのワラジの方が効きは良さそうに思う。

現在位置を確認しようと、GPSを出してみるが、マップセットが他のエリアに入れ替えたままだったので
マップポインターで地形図上でアタリをつける。
実にマヌケなハナシでございます。はい。気を付けましょう。
まぁ、マップポインター持っていたし地形図に緯経入れていたので使えましたケド・・・・

標高1,000m付近・・・かなりワタクシの消耗が激しい。階段状に登るヌメる河原歩きばかりなので、標高はドンドン上がるが
バランスを崩して四つん這い。或いは、滑って尻モチ。泥棒歩き。初見の沢なので何かあっては、叩かれるので
一応、ピトン、ハンマー、捨て縄類、ロープ等が入ったザックがバランス保持の妨げになる。

1,080m付近で右から入る枝沢(南西指向)を送る。この枝沢は、油こぼしの少し下の1,202mの小ピークに向かうものだと思う。

1,230m付近からほぼ真東に指向していくが、この辺りから、右手から入って来る顕著な沢が目的地への沢になるハズだが
サホド顕著な沢もなく、ヒドかな?という程度のものが2本程あるが、水流に乏しく追う気にはならない。

だんだんと水が細くなり、そろそろ水を汲んでツメに備える。
少し進むとヒド状になり水が姿を消した。一度左手の方に進むがどうも、ヒドなのか斜面なのか判然としないので
少し戻り右手のヒドっぽい所を進む。しかし、これも直ぐに斜面にのまれて消えた。急な斜面を進み最後は木登り。
この木は小さな尾根上に立っていた。木の真下に明瞭なヒドがありヒドまで降り、ヒドを登り詰めるがこれも、やがて濃い笹藪に消えていった。
標高は1,300mを越えて来たのでもう、僅かで登山道に出るハズだ。急な笹藪は斜面の下向きに生え登り難い。
まもなく、出るハズの登山道。ハズというのは当方の一方的な思い込みでありまして・・・・

遡行当初からヌメリで苛められた、ボクの脚にはなかなか負担のかかる笹藪だった。笹藪に小灌木が混在しいよいよ歩き難くなる。
左右半身に態勢を入れ替えながら進む。先頭から「おお〜」と声が聞こえる。あ〜登山道に出たな。やっと終わるな。
と思ったボクの目の前にはオレンジ色の蒲鉾型の小屋の屋根・・・・?
・・・・?雨量計測機こんな色だったかな?・・・・・こんな大きかったかな?

んぁ?人が出てきたぞい。そう、これは二王子の山頂小屋。
目標より凡そ標高にして100m位上に出たワケだ。

山頂の広場でドッカリ腰を降ろして、いや〜トンだ所に出たものだ。まさか、山頂小屋の真下に出るとは思わなんだ・・・・
先ずは、喉を潤して、あ〜人心地がついた。

山頂には、モンテローザの方々が鐘釣台のペンキ塗布作業を終えたところでした。
新潟山岳会の鈴木さんご夫妻も休まれておられた。
その他、若い登山者もいて、以前よりは若い方も山に来る様になっているのかな?
そんな、印象を持つ。

飯豊の足ノ松方面を眺めると、以前より茶色の山肌が目立つ気がする。やはり地震と大雨の影響だろうか?
休憩されていた方々も順次下山して行く。我々が最後の様だ

Konchangと四方山話をしながら下山。八合目の水場で水汲み何処でどうしたものか?とみんなで眺めてみるが、
登ったヒドは見える小尾根の向こうだろう。
独標をやり過ごして一王子で1本。給水。木陰に居ると案外涼しい。予報ではかなり厳しい暑さを予想していたようだが
「何だそれ程でもなさそうだな。」と誰かが言ったのがお天道様に聞こえたのか?
一合目下の杉林に入ると暑い。汗が噴き出す。大汗をかいて二王子神社。先に降りた若い人たちが水を頭から被り涼んでいた。

さっと着替えて車の回収に向かった。

沢登りとしては、多分、向かうコトはないだろう。
DAEさんの言うとおりスキーで三光沢へ滑り込んだ方が明らかに楽しいだろう。
時期とすれば、雪の量にもよるだろうけど、2月下旬から3月半ばが良いだろうか?空の広い、なべ底型の沢なので、デブリも
あまり顕著に出ない感じなので、雪の割れ目に気を付ければ楽しく滑走できるのではないだろうか?

ただ、沢の遡行としては、ハズレの1本ということだろう。


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